下総精神医療センター

看護なう

2020年10月19日
2-2病棟 看護師 髙橋美晴

こんにちは。2-2病棟看護師の髙橋です。私は今年の3月に当病棟に異動してきました。当病棟は重度難治性及びストレスケア病棟として閉鎖エリアと開放エリアを兼ね備えた病棟で慢性期の患者さんや休息を目的とした患者さんが多く入院されています。
私は現在看護師6年目となりますが、新卒で入職してからは精神科スーパー救急病棟に所属していました。1番症状が強く出ている状態の患者さんが日々目に見えて良くなっていく姿を近くでみれることが嬉しくやりがいに繋がっていました。5年目の終わりに慢性期病棟への異動を伝えられた時には正直慢性のゆっくりとした経過の中でやりがいを見つけることが出来るのかという不安が大きかったです。

当病棟に来て受け持った患者さんは、もともと暴力が原因でいろいろな病院で入退院を繰り返す方でした。初めは暴力行為に焦点を当て行動化を抑制できることを目的としていましたが、関わっていく中で地域での生活に大きな不安を抱えていることを破壊的な行動でしか表現することができないことが分かりました。看護師として家族や地域の担当職員と退院への不安を抱えていることを共有する場を設け、本人から家族への思いを伝えてもらったうえで具体的に退院後の生活がイメージできるよう日中の過ごし方や約束事を細かく決めたことで、今までは行動でしか表現することが出来なかった不安を言葉にすることができるようになりました。

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決して大きな変化というわけではないですが、持っている不安を上手く伝えることができない患者さんに対して患者さんのペースで一緒に寄り添い考え、不安を解決できるように関わっていけることが急性期とは異なるやりがいに繋がっています。今後もゆっくりとした慢性期の経過の中でも患者さんの小さなサインに気が付けるよう日々のケアを大切にしていきたいです。

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