下総精神医療センター

看護なう

行動制限最小化に取り組んでいます

2021年8月吉日
8病棟看護師 佐藤志穂美

こんにちは。看護師2年目の佐藤です。私が働いている8病棟は精神疾患と身体疾患を併せ持った患者さんが入院しています。そのため、他の病棟よりも高齢の方が多いのが特徴です。認知症の患者さんも多く入院されています。

8病棟では患者さんのADLを低下させないように作業療法を取り入れたり、転倒の危険が高い患者さんがベッドから起き上がったことが分かるようにセンサーを設置したりしています。また、精神状態や疾患の影響で安全が守れないと医師が判断した場合、やむを得ず部屋に鍵をかけたり、ベルトで体を固定することがあります。患者さんの行動を制限すれば安全を守れるようになりますが、患者さんの自立を妨げたり、ストレスを与えることになるので行動は制限したくありません。

そのため、患者さんの状態を評価しながら、本当にその処遇が必要なのか、毎日行動の制限について相談をしています。センサーについても、設置場所やセンサーの種類が適切ではないと効果が十分に得られず、必要性や使用方法について話し合いを行っています。

ある患者さんは、頻繁に徘徊をしていて夜も落ち着かずなかなか眠ることができませんでした。そこで、部屋に鍵をかけるという行動の制限ではなく、センサーを設置し患者さんの行動に看護師が付き添うという方法をとりました。安全に散歩をしたり夜はベッドに誘導したりすることができ、現在ではセンサーがなくても落ち着いて過ごすことができるようになりました。

尊厳と安全のバランスをどこで取るのかは難しい問題ですが、みんなで意見を出し合いながら日々行動制限の最小化に取り組んでいます。

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