下総精神医療センター

看護なう

成人学習者の学びを支える

令和4年6月
教育担当看護師長 尾形 智美

4月には新採用者が入職し、基礎看護技術演習や精神科専門病院で働く看護師に必要な精神保健福祉法・隔離・拘束、「薬物療法と看護」研修が開催されました。精神科に採用される看護師は全国的なデータを見ても新卒者のほかに既卒者が多い特徴があります。既卒者の中には精神科経験がある看護師も複数いますが、自己に必要と考えた研修は年間を通して参加することができます。研修講師は薬剤師、臨床経験豊富な副看護師長を中心に日常生活援助や診療の補助技術に関わる基礎看護技術演習をはじめ、精神に障害を持ち入院している患者の場合はどのような注意が必要かについて、丁寧な説明があり、研修終了後のアンケートでは既卒者の方からもよい反応を得ることができました。

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研修は集合教育と現場教育が車の両輪のように、バランスよく効果的に動くことが求められます。人は講義などの一方向の研修で学んだことは、現場で実際に体験したことに比べ、記憶の定着が悪いといわれます。成人学習者は自ら課題をみつけ、自分で学ぶ必要性を感じて努力することが理論と技術の定着には一番と実感しています。当院では、7月から学研ナーシングサポートというe-learningを導入することが決まりました。これから看護師は、自宅にいても自分のスマホから自分が欲した学びにアクセスすることができます。e-learningの教材が使用できることによって研修の人材配置や方法が今後は変わると予想されますが人は一方向ではなく双方向の関わりがあるからこそ、自己の変革が可能となります。看護師が自律して自己研鑽し、患者、組織、地域に貢献するために教育担当看護師長として限られた時間を有効に活用できるような成人学習者の学びを支えたいと感じています。

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