看護なう
令和5年12月
2-2病棟看護師 鳥海 隆仁
心のケアのために、自分自身のケアを
~患者さんから心の内を話してもらえる看護師になるために~
私は2-2病棟で勤務をしている看護師です。2-2病棟は重度難治性及びストレスケア病棟です。ストレスを上手く発散できず、精神疾患で悩む方が入院されています。看護師は退院後の生活に向けて、看護の目線でアプローチをしています。
以前、患者さんから「疲れてそうだったから話さなかったの」と言われたことがあります。気を遣ってくれたことにはありがたかったのですが、言いたかったことを我慢させてしまったことを申し訳なく思ったのを覚えています。
このことがきっかけで、疲れてなさそうにみえるとみんなが話をしてくれることに繋がるのではないか、と考えました。それから私は、患者さんの前では意識的に笑顔でいるようにしました。すると、「みんな忙しそうだから」と言いつつ、自分に話をしてくれた方が現れたのです。それ以降、患者さんに疲れをみせないことを意識しています。
病棟での業務は忙しいことも多く、私自身もストレスを抱えることが多々あります。そんな中で疲れをみせないというのを実行するのは簡単ではありません。私はゲームをする、音楽を聴くなど、趣味に時間を費やすことでストレスを発散しています。患者さんの心をケアするため、メリハリをつけて休息をすることも大事にしています。
私は、この2-2病棟では特に「話を聴くこと」が重要だと思っています。話を聴くことでそれぞれの悩みや考えを知ることができ、それが治療のための大事な情報となります。
そして、私たち看護師は病棟にいる時間が最も多く、入院されている方と関わる時間が最も長い存在になります。そのため、患者さんの話を聴くことにおいて、看護師はとても適任だと考えています。
2-2病棟へ入院してくる方は、自分の心の内を出せずに溜め込んでしまった方が多くいます。心の内を話してもらうために、関わり方や態度など、気を配るべき必要があります。患者さんから話をしてもらえる看護師になることが、私の思い描く理想の看護師像です。