下総精神医療センター

令和7年11月
2-2病棟 池田 実蓉

寄り添うとは・・・?

私は今年の4月、新卒看護師として入職しました。看護師1年目で精神科単科の病院に勤務することには不安や葛藤がありましたが、優しい先輩方や頼りになる同期に支えられ楽しく、自分らしく働くことができています。

私が配属された2-2病棟は難治・ストレスケア病棟です。精神科に入院している患者さんのおよそ50%は統合失調症といわれているそうですが、さまざまな事情を抱えた未成年や20代の若い患者さんが多いことに驚きました。薬物療法により外来やデイケア、精神訪問看護などを利用し地域で生活することができる患者さんが増えてきていると聞き、近年は入院患者さんの層が変化してきているのだと思います。

勤務したての頃、私は患者さんにどう接したらいいのかわからず戸惑ったことを覚えています。初対面の患者さんが私の方を見ず、先輩看護師としか話そうとしなかったときは「これからやっていけるかな、どうしよう。」と思いました。それでも毎日患者さんと関わり続ける中で、少しずつ関係性が築かれ、声をかけてもらえたり、名前を呼んでもらえたりするようになりました。その瞬間は大きな喜びを感じ、自信につながりました。

勤務して4か月ほど経ったとき、ある患者さんから「前はもっと優しかったのに。」と言われたことがありました。私はその方と関係性を深めようと意識して関わっていたつもりでしたが、患者さんにとっては厳しく感じられていたようです。

精神科では、長期にわたるストレスや環境要因により、認知のゆがみ(主観的なとらえ方の偏り)が生じることがあります。すべてを悪い方向に考えたり、人の善意を裏読みしてしまう「マイナス化思考」になることも少なくありません。しかし、これは患者さんだけの問題ではなく、自分自身の言い方や関わり方が良くなかったのだと気づくきっかけになりました。

その時改めて思ったことは、「共感すること」「相手の頑張りを見守る姿勢」が何よりも大切だということです。そして自分自身を振り返る「自己分析」も欠かせないと実感しました。

こころに寄り添うことや傾聴することは想像以上に難しいものです。だからこそ「寄り添うとは何か」を常に考え続ける姿勢こそが、看護師として成長していくために必要なものだと思います。

そんなわたしの余暇活動は猫とたわむれることです。皆さんも猫の写真で少しでも癒されれば、と思います!

にゃんこ にゃんこ
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