この研修では、まずは、生命が生じ、植物と動物に分かれ、動物が反射的に行動を司る第一信号系のみで活動して進化する中で、思考して行動を司る第二信号系ももつヒトが生まれ、その結果、ヒトの行動が、第一信号系と第二信号系の関係において決定されるようになったことを示します。
それを基に、薬物乱用や窃盗、性的加害行為、放火、ストーカー行為等の違法行為が反復するメカニズムとそれをとめる技法をわかりやすく解説します。
また、違法行為が生じるメカニズムに従って、違法行為を予防し、違法行為を反復する者を回復させ、事件を減少させるために、刑事司法体系と治療体系が効果的に連携する体系とその制度を、各分野の特性に従って導き出します。
さらに、違法行為を反復する者が治療体系に関わった場合に法の抑止力を処遇に設定する技法、並びに、違法行為を反復する者が検挙され刑事司法体系にかかわった場合に、ヒトの生理に従い、また社会を守るという法的な観点からも、自然で合理的に、刑罰と治療の両方を言い渡す裁判のあり方をロールプレイで確認します。
上記を通じて、違法行為を反復するヒトの生理的なメカニズムに従い、主には取り締まり処分する刑事司法体系と主には受け入れ回復を支える治療体系が効果的な制度を成立させる方法をお伝えいたします。